将棋の棋士はなにを聞かれても「そうですね」と言う。

「そうですね」の分析

2017年9月17日 改訂、10月2日 増補

NHKの将棋を見ていると、棋士がインタビューに答えるとき、 必ず「そうですね」から始める。
将棋の棋士だけはないかもしれないが、 将棋番組をよく見るので、その印象が強い。

棋士がよく言うのは「そうですね」だが、 これには次のようなバリエーションがある。

  1. 「そうです」
  2. 「そうですね」
  3. 「そうですねぇ」

これらにはそれぞれ使い分けがある。

  1. 「そうです」
    「そうです」は単に質問に対する肯定的な返事の場合である。
    例えば「これはあなたの傘ですか」「はい、そうです」というふうに。
    英語では yes に続く部分である。 この場合、「そうですね」はおかしい。
  2. 「そうですね」
    1. 同意の表明
      質問に対する返事で、相手の意見に同意するときは 「そうですね」と言う。
      例えば「今日は寒いですね」「そうですね」というふうに。
      この場合「はい、そうです」はおかしい。「ね」には元々「同意」の意味があるのだ。
    2. 考慮中
      また、「そうですね」は返事をするのにちょっと考えるとき使う。
      英語では well とか let me see となる。
    3. 単なる前置
      上のように考える必要もないときでも「そうですね」と言うことがある。
      「今日は何を説明してくれますか」「そうですね。三間飛車について話しましょう」
      講師は何を話すか知っているはずだから、考える必要はないにもかかわらず、 「そうですね」から話し始める。これは一呼吸置くための単なる前置じゃないか、と思う。
      「将棋の棋士はなにを聞かれても『そうですね』と言う」という印象を持つのは この例が一番 多いからだ。
    4. その質問、予期していました
      あまり例がないが、「その質問を予期していました」という意味合いで 「そうです」と言う場合がある。「ね」を強調して言う。
      これは例を挙げるのが難しい。
  3. 「そうですねぇ」
    返答を長く考えているときは「そうですねぇ」となる。