コンピュータとの関わり(1)

吉川 武時

最近のコンピュータでは BASIC が使えない(x0x;;。
BASIC でいろいろプログラムを考えていた昔が懐かしい。

PC-8001
 パソコンで何をするの?---きびしい質問
 「マイコン」から「パソコン」へ
 パソコンとのコミュニケーション
 外国語とコンピュータ言語
PC-9801MVと「一太郎V2」
ハード・ディスク
パソコン通信
インターネット

初めはPC-8001

1979年末にPC-8001が出た。 次の年、1980年の4月5日にこれを購入した。 本体 168,000円、モニター 219,000円、ソフトのテープ4巻 9,500円 だった。 メモリは 16Kで、BASIC が使えた。 11月の末にプリンタを買った。145,000円だった。 専用のプリンタ用紙は2千枚で 5,000円だった。 当時は割引もなくどこでも定価だったのだ。

パソコンで何をするの?---きびしい質問

パソコンが出た当時、喜んでこれを買ったが、 「パソコンを買って何をするの?」と人に聞かれるのが 一番きびしい質問だった。 それで、質問されるたびに 「それを言われると困るんだ」と返事をしていた。 今ならワープロ、Eメール、インターネット などと答えられるが、 当時はワープロさえできなかったのだから。

「マイコン」から「パソコン」へ

初めマイコンと呼ばれていたこの機械が いつの間にかパソコンと呼ばれるようになった。 「マイコン」はパソコンの一部分でその主要な「チップ」を 指すとされたからだ。 「マイコン」は初め my car などと同じ感覚で my computer の略と捉えられていたが、 実は、micro computer の略で、「チップ」の意味になるのは しかたがなかった。
マイコンがパソコンになる間に 「パーコン」と呼ばれたときがある。それは1週間 程度 だったと思うが、新聞の広告で見た覚えがある。 こんなことを知っている人はごく少ないだろう。(^0^)
パソコンとは personal computer のことだから、 パーソナル・ コンピュータ で、「パーコン」となるのが自然だ。 しかし、これは1週間しかもたなかった。 「パーソナル」の長音を含む部分が「パソ」と短くなる例は、 ほかにもありそうだが、言語学的・音声学的に考察された 報告はない(と思う)。あるかな?

パソコンとのコミュニケーション

パソコンでしていたのは BASIC で簡単なプログラムを作ることだった。 そんな簡単なプログラムを作るために 大金を出してパソコンを買うのは無駄なことだ思われた。 しかし、私の場合は、 プログラムを作ることは、外国語の学習に似ていると思ったし、 外国語の学習以上の喜びがあった。 本で学ぶ語学ではコミュニケーションができない。 パソコンのプログラミングでは、 うまく行かないと"Syntax error"とパソコンに言われる。 パソコンとのコミュニケーションができたのだ。

外国語とコンピュータ言語

外国語についてはそれぞれの構造に興味があり、 いくつもの外国語について知りたくなった。 実際、いくつかの外国語に挑戦した。 コンピュータ言語については逆で、 「BASIC でできるのに、なんで Pascal を覚えなければならないの?」 と思った。 特に Pascal に文字列の結合(BASIC の A$=B$+C$ に当たる) がないのを知って、なんと不備なこと……と思った。 最近ではC言語とか Java が有名だ。 なんでこれらのコンピュータ言語を覚えなければならないのだ。 Cとか Java の解説書を見ることは見るが、 つい BASIC と比較してしまう。これは BASIC でいうと何に当たるのかな、などと。 BASIC は遅い?遅いと思ったことはない。 大きなプログラムには不向き? 大きなプログラムを作る予定はない。
BASIC でどんなプログラムを作っていたかというと、次のようなものだ。
半角カタカナは使えたが、ひらがな・漢字は使えなかったので、 ローマ字ベースの日本語で考えた。 また、語彙調査やソート(アイウエオ順に並べ替えること) をするのに、濁点、半濁点の処理に特段の工夫が必要だった。
次に増設RAMを買った。16KB のが 9,800円だった。少し前までは 24,500円だった。
プログラムやデータはカセット・テープレコーダに記録する方式だった。 そのとき、ピーヒョロヒョロヒョロという音がしたものだ。 データをコンピュータに送ったり、テープに記録するのに かなりの時間がかかる。 それで、あまり大きなデータは扱えず、簡単なゲームしかできなかった。 それでも面白かったのだ。

1982年5月16日に待望のフロッピー・ディスク・ドライブを買った。 フロッピー・ディスク・ドライブの便利さはよく分かっていたが、 ずっと 310,000円と高価で買えなかった。 それが少し安くなりかけたので、思い切って買ったのだ。 それでも、本体 228,000円、接続ケーブル、ソフトを含めて 250,000円もかかった。
まず、だれもがするように、 カセット・テープのデータをどんどんフロッピーに詰め込んだ。 当時のフロッピーの規格(2D)では約 330KBで一杯になるが、 それでもかなりのデータが入った。それもテープに比べて ごく短時間に。かかる時間の短さに感激したものだが、 また、KWICなど、前から考えていたことができるように なってうれしかった。

KWICをするにはまず、欧文を単語に区切らなければならない。 欧文ではスペースを目印に単語に区切りことができる。 一方でデータの入力もした。 タイプの練習のつもりであるイタリア語の本のある箇所を入力した。 こういった生データ、単語に区切ったデータ、 加工したデータなど、生産するデータも多くなった。

年 月 日品 目値 段備 考
1980.4.5PC-8001\168,000 
モニター\219,000 
ソフト(テープ4巻)\9,500 
ケーブル\1,800 
\398,000わずか \300 の値引き
1980.11.23プリンタ\145,000 
プリンタ用紙(2千枚)\5,000 
増設RAM 16KB\9,800少し前まで \24,500
1982.5.16フロッピー・ディスク・ドライブ\228,000少し前まで \310,000
ケーブル\17,000 
ソフト\5,000 
\250,000 
 フロッピー・ディスク(2D 10枚)\15,000 始めは \21,000。その内 \10,000、\3,600、\3,000 と安くなる。しかも、 規格も2DD2HDとよくなる。


PC-9801MVと「一太郎V2」

1986年の夏にPC-9801MVを買った。 フロッピー・ディスク・ドライブ付きだった。 ついでにフロッピー2枚からなる「一太郎V2」を買った。
「一太郎V2」は“自動かな漢字変換”がうたい文句だったが、 使ってみて、これはすぐにダメなことが分かった。 自動で漢字変換をしたものをあとで正しく直すのが大変なのだ。 それで「連文節変換」モードに設定しなおした。 これが一番 能率がいい。
★勤め先の学校ではC社のワープロを導入した。
 かな漢字変換の方式は漢字部分だけを{ }でくくるというものだった。
 例えば「食べる」では「{た}べる」とする。
 これは言語の特性を無視したもので生理的に受け付けにくい
 開発に言語学者は携わらなかったのだろう。
 しかし、次のバージョンでは文節単位に区切りを入れる方式になった。
初期のワープロのかな漢字変換は実におかしなものだった。 「~ました。」とあると、必ず「~真下。」と変換した。 開発者はやたらに漢字に変換すればいい、と思ったのか、 ワープロの文面には漢字があふれていた。 当時は、文科系でコンピュータに興味のある人物は少なかったから、 かな漢字変換に意見を言える国語学者はいなかったのかもしれない。 しかし、コンピュータに興味を持つ言語学者(=私) にだれも意見を聞きに来ることはなかった(^^;;。   
1986.7.28PC-9801MV\430,200 モニター込み
フロッピー・ディスク・ドライブ付き
一太郎V2\58,000フロッピー2枚
プリンタ VP-80K\79,800 
第二水準 ROM\10,000 
\578,000 



ハード・ディスク

勤め先で最初に導入したワープロはフロッピーで起動する ものだった。 しばらく後に納入業者がハード・ディスク付きのワープロを 試用のためにと置いていった。 このとき初めてハード・ディスクというものを見た。 使ってみてその便利さを実感した。
自宅のワープロ「一太郎」はV3になった。 フロッピー2枚で供給されたものだが、 ハード・ディスクに入れて使うと非常に便利なことが分かる。 ハード・ディスクは、当時は 20MB のと 40MB のしかなかった。 どうせなら、と 40MB のを買った。 最初に買ったのはじきに壊れた。 次に新しいのを買ったときには、小型で、しかも半値 近くになっていた。
パソコン本体 PC-9801MVの調子が わくるなったので、修理した上で PC9801RX21 に買い換えた。 2台目のハード・ディスクは長い間 使っていたが、 ある日、突然 起動しなくなった。

1987.9.22一太郎V3[フロッピー2枚]\10,000アップグレード代
1987.12.27ハード・ディスク 40MB ITEC540\139,800じきに壊れた。
1988.4.10RAM 1.5MB\29,800 
1990.7.23PC9801RX21\233,450 
1991.1.28ハード・ディスク 40MB Professor\70,040 


パソコン通信