日本語文法論[2]

自動詞・他動詞、動詞のテの形の意味など

aurinkoのホームページ も見てください。

第15章 動詞を述語とする構造

『日本語文法入門』を見てください。
2002.9.28 動詞の種類(五段・一段・不規則)を判別するフローチャート をアップしました。

第16章 自動詞・他動詞

『日本語文法入門』を見てください。

第17章 複合動詞

 元来は語彙の問題。 語彙の問題から文法の問題へ。   「読み始める」は辞書に載っているか。載っていない理由は?       いちいち辞書の項目に立てるのは意味がない。    「〜始める」などは「考えられ始める」のように受身形にもつく。   ○個々の意味の総和として全体の意味が分かるのなら、辞書に載せなくてもよい。   個別に学習しなくてもよい。   ○個々の要素の意味を合わせたものと、かけはなれた意味になるものは   学習しなければならないし、辞書にも載せなければならない。     英語 understand 「under 下に stand 立つ」(?)→分かる、理解する     「見合わせる」(控える・止める) 台風が近づいたので○○線の運行を見合わせました。       見合わせる=互いに見る → 控える・止める   ○連用形で名詞となったものでは、特に意味が転化しているものが多い。   「打ち上げる」は「ロケットを打ち上げる」のように使うが、   「打ち上げ」には特に「あるイベントなどが終ったあと、関係者の労をねぎらうために行う祝宴   のようなもの」という意味もある。これはどこから来たか。         花火などを打ち上げたことからか?  「〜あげる」が完結の意味があるからか?   ○複合動詞の類型的な意味   方向     「上、下、内、外」   アスペクト 「開始、継続、終わり」    強意  1上への方向   「投げ上げる」はあるが、「*投げ上がる」はない。「舞う」についてはどうか。  2下への方向   下への方向を表す後項動詞にはどんなものがあるか。  3内への方向   内への方向を表す後項動詞にはどんなものがあるか。   「流し込む、流れ込む、飲み込む」と「考え込む」の「込む」は同じか。  4外への方向     −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−     |         |   開 始    | 外 へ  |    |−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−|    |自動詞(流れる)| 流れ出る | 流れ出す    |   |−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−|   |他動詞(押す) | 押し出す 「*押し出る」はない。|   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−     「出す」は 外への方向 とともに 開始 も表す。   「話し出す」「考え出す」はどうか。 5 開始 「開始」を表す「〜始める」と「〜出す」はどう違うか。  雨が降り始める 雨が降り出す  笑い始める   笑い出す        突然、外へ勢いよく、無意志  読み始める      読み出す           外へ 6 継続  雨が降り続く 降り続ける  *読み続く   読み続ける ○「〜続く」が続くのは「降り続く」ぐらいしかない。 7 終わりを表す後項動詞にはどんなものがあるか。 8 その他  結びつける  結びつく  しばりつける *しばりつく  *凍りつける   凍りつく     これらの「つける」「つく」は同じか。 問題 1「読む」にどういうことばが付くか調べてみよう。 「読み上げる、読み切る、……」 2「買う」にどういうことばが付くか調べてみよう。 「買い上げる、買い占める、……」 3 上に挙げた複合動詞のうち、その意味が個々の要素から推測できないもの、かけ離れた意味のもの  はどれか。

第18章 往来の目的

  この文型は制約が多い。          『月刊日本語』(p.56-59) 守屋三千代       「教科書の落とし穴  何をしに日本へ来ましたか 目的を表す言い方」  (1)調査しに行く 調査に行く; 食事しに行く、食事に行く; 勉強しに行く、勉強に行く   (2)散歩に行く  旅行に行く   *〜しに行く; *留学に行く、*留学しに行く         「行く」時点で散歩が始まっている。「〜しに行く」は言えない。         「行って」向こうでなにかする場合なら言える。      遊びに行く 手伝いに行く  (3)原稿を訂正しに行く。 原稿に加筆をしに行く。  (4)*結婚しに行く *結婚に行く。    「〜ているところだ」と言えない動作     *参加(し)に行く *建築(し)に行く   ◇「〜なにしに来たの?」 語用論として     皮肉や不審に思う態度を表明する   目的を意識させる、あきれた気持ちを表明する

第19章 動詞のテの形

第20章 テの形の意味

列  挙 もし1億円あったら、家を建てて車を買って外国旅行をする。
  夏休みは、富士山に登って、アルバイトをした。
順次動作 朝 起きて、顔を洗って、ご飯を食べて、学校へ行った。
学校は9時に始まって、午後4時30分に終ります。
状  態 腕を組んで話した。 鏡を見てひげをそる。
 (この中間) 手を振って、友達を見送った。
手段・方法 ナイフを使って肉を切る。
彼は、屋上から飛び降りて死んだ。(森田 1980)
一生懸命勉強して、いい大学に入ろう。
原因・理由 彼は、屋上から落ちて死んだ。 (森田 1980)
一生懸命勉強して、いい大学に入ることができた。
驚いて逃げた。
内  容 あの学生は両親を手伝って、服を売っている。
(0)列挙       動作1が動作2に影響しない。  「〜たり、〜たり」に似る。
(1)順次動作  「それから、そのあと」
(2)状態(動作の側面) 「〜ながら」と言える場合と言えない場合がある。
             動作1の結果が残っている状態で動作2を行う。
(3)手段    「〜することによって〜する」  動作1は意志動詞
(4)原因・理由 「〜から、ので」 
 ◎原因・理由の特別の場合    後ろに気持ちは表す形容(動)詞が来る。
  あなたに会えてうれしい。   旅行に行けなくて残念だ。 
(5)内容(言い換え前触れ)
   「言い換え前触れ」のテ形    (吉田妙子 1996)『日本語教育』91号
    前後入れ替え可能    → 手段に似てくる
   あの学生は 服を売って、両親を手伝っている。
  彼は 敵に情報を売って、味方を裏切った。
  彼は不精して終日湯に浸かっている。
  ?彼は終日湯に浸かって 不精している。

このページの最初にもどる| この続きを見る| 総合目次へ| トップページへ